パソコンやスマートフォンなどの普及により、目を酷使する機会が多くなっているため、眼科で診察を受ける方が増えているようです。利用者が増えつつある眼科ですが、そこで働く看護師はどのような仕事をしているのでしょうか? ここでは、その仕事内容や、働くメリットについて紹介します。
眼科で働くコメディカル(医療従事者)は、「看護師」、「准看護師」、「視能訓練士」などです。「視能訓練士」も国家資格で、主に視力検査や眼圧検査などの検査を行うことができる資格です。
眼科には、ほかの診療科目では見られないような医療機器が導入されています。例えば、目をチェックするための拡大鏡「細隙燈(さいげきとう)顕微鏡」、眼底を撮影する「眼底カメラ」、緑内障を検出する「自動視野計」などです。眼科で働くには、こういった機器がどういった役目を果たしているのかをきちんと理解する必要があります。
眼科の場合は入院できる病棟が設けられていない医院やクリニックが多いため、夜勤はほとんどありません。また、患者さんは目以外の体の機能は健康な場合が多いため、急変などの発生は少なく、残業も少ない傾向にあります。
しかし、「目」は重要な感覚機器のひとつであるため、不安を抱えている患者さんも多くいます。そのような患者さんの不安を和らげることも看護師の大事な役目となります。
さらに入院設備がない眼科クリニックでは、パート勤務ができることが多いので、その人のライフスタイルに合わせた働き方が可能です。
それため、夜勤が多い病院や診療科で働いていた看護師が、結婚や出産で退職した後に眼科に転職するケースも見られます。
眼科は、子供から高齢の方まで幅広い層の方がかかる診療科です。そのため、1日当たりの来院者数は比較的多いとされます。手術を行っている場合には1日に数回の手術を実施する場合もあります。前述しましたが、眼科には特殊な検査機器が多いため、基本的な眼科の知識などを自己学習しておくことにより、使用方法を教えてもらった際の習熟を早められます。
眼科では、視力検査や超音波検査などさまざまな検査を行っており、視能訓練士がいる場合には彼らが検査を担当することが多いですが、視能訓練士がいない際には看護師がそのほとんどの検査を行います。専門機器は医師のみが扱える診療科が多いのですが、眼科では看護師がそれらの専門機器を使いこなせなくてはなりません。
また、光を当てて目を検査するため診療室が暗いので、患者さんが看護師の介助を要することもあります。
眼科病棟勤務の場合は手術も多くなり、手術に関するあらゆる処置が看護師の主な業務内容となります。具体的には、術前後の患者さんのケア、術後の処置などを行います。
眼科の看護師は、メリットがマッチすると大変働きやすい職業です。ただし、仕事内容は勤務先によっても異なるので、事前によく確認するようにしましょう。