超高齢社会を迎えている日本では、これからますます看護師や介護福祉士といった医療介護従事者が必要になります。
しかし日本の医療現場は、看護師だけでなく、医師までもが不足しており、多くの病院が医師や看護師を確保することに力を入れています。
看護師になるには専門学校、短期大学、大学、または高校の看護科、衛生看護科で教育を受けて受験資格を取得後、国家試験に合格する必要があります。
ここでは、看護師と准看護師の資格取得方法を紹介していきたいと思います。
看護師国家試験を受けるためには、専門学校や短期大学で3年間、看護大学では4年間、高校の場合は、看護科と専攻科合わせて5年間で計3,000時間以上の教育を受けて受験資格を取得する必要があります。
幅広い知識と技術が必要とされる看護学校は、入試に合格するのが難しいと言われており、専門の予備校もあるほどです。
看護師国家試験は年に1回のみで、毎年2月の下旬に実施されています。試験に合格して厚生労働省に申請をすると、厚生労働大臣から看護師免許が交付されます。
看護師国家試験の合格率は90%前後と言われており、学校でしっかりと勉強をすれば比較的合格しやすい試験と言えます。
准看護士の場合は、准看護師養成所(2年間)や高校の衛生看護科(3年間)で1,890時間以上の教育を受け、准看護師受験資格を取得します。その後、各都道府県知事が行う准看護師試験に合格すれば准看護師の免許が交付されます。
都道府県によって試験日は異なりますが、2~3月に実施しているところが多いようです。一生続けられる仕事ということもあり、30代、40代の社会人、主婦の受験も増えています。
准看護師、看護師、助産師、保健師など、仕事内容、目的などによっていくつかの種類に分かれています。
准看護師は、医師、歯科医師のほかに、看護師の指示を受けて傷病者もしくは妊産婦の療養上の世話、診療の補助を行います。都道府県知事が交付する免許になります。
医師、歯科医師の指示を受けて、傷病者や妊産婦の療養上の世話、または診療の補助を行います。厚生労働省が管轄する国家資格が必要です。
がん看護、精神看護、老人看護など、特定の専門看護分野の知識や技術を深めて、水準の高い看護ケアを提供。実践、相談、調整、倫理調整、教育、研究の6つの役割を目指します。この資格を得るためには、看護師の免許以外に、日本看護協会の専門看護師認定審査に合格しなければなりません。
特定の看護分野において、熟練した看護技術や知識を用いて、水準の高い看護ケアを提供します。看護現場の中で実践、指導、相談の3つの役割を果たし、看護ケアの質の向上に貢献。看護師免許以外に、日本看護協会の認定看護師認定審査を通過する必要があります。
日本看護協会の認定看護管理者認定審査に合格して、看護管理者として、多様なヘルスケアニーズを持つ個人や家族に対し組織的看護サービスを提供。看護師免許以外に、日本看護協会の認定看護管理者認定証を取得しなければいけません。
妊娠や出産、助産行為をサポート。お産を介助するだけではなく、育児に関するカウンセリングも行います。国家資格である助産師免許と看護師免許両方を取得しなければいけません。
病気の予防や健康推進、管理を目的として、保健指導や日常生活支援を行います。民間企業で働く「産業保健師」、学校で働く「学校保健師」などがあります。保健師になるには、国家資格である保健師免許と看護師免許の両方の取得が必要になります。