看護師のトレードマークでもあったナースキャップが、現在ではほとんどの病院で見かけることがなくなりました。ナースキャップを外すことは、看護師の頭皮や髪においてもメリットは多いものです。その一方、キャップで髪が隠れなくなった分、看護師はより髪型に注意しなければならなくなりました。では具体的にはどういった点に注意が必要なのでしょうか?
看護師の髪形についての規定は病院によって多少異なりますが、基本的には清潔感があり、作業しやすいことが重要です。ショートヘアでもロングヘアでも問題ありませんが、ロングヘアの場合は、一つに結ぶかお団子にすることが望ましいとされる病院が多いです。食事の介助をしている際に髪の毛が邪魔になるなどいうことは言語道断。薬を扱うこともあるわけですから、清潔であることが何よりも大切なのです。
患者さんに怪我をさせたり、不快感を与えたり、迷惑になったりするような髪型はNGです。ケアをしている時に、髪の毛が患者さんの顔に触れてしまう、あるいは髪が気になって業務に差し障りがある、といったことがないよう気を付けましょう。
看護師であっても髪を染めることは可能です。ただし、真っ赤、金髪、紫、などといった奇抜な色は注意を受けることがあるでしょう。なぜなら、患者さんの中にはそういった髪型に嫌悪感を示す人もいるからです。看護師として働くなら、患者さんの精神的な面を考えなければいけません。
患者さんは看護師に対して、優しく清楚な印象を望むことが多いのです。髪型を考える時には、このような点にも注意するようにしましょう。
髪をまとめていても、後れ毛がたくさん出ていたり、顔にサイドの髪がかかっていたりすると、疲れた印象を与えることがあります。患者さんに疲れた顔を見せるのはよくありません。明るく元気な印象を与えるためにも、乱れない髪型にすることが大切です。
髪が乱れないようにするには、結んだりお団子にしたりする前に、ヘアクリームやヘアムースを使うといいでしょう。こうすることで髪のパサつきを抑えられます。ただし、匂いの強いクリームやムースを使うと患者さんに不快感を与えてしまう可能性があるため、利用する場合は香りがないタイプを選ぶようにしましょう。
また、前髪が目に入りそうな長さだと、それを不衛生に感じる患者さんもいます。前髪が長くなったら、ポンパドール(前髪をあげて額を出し、全体を後ろにまとめた髪形)などにすると、スッキリとした印象を与えることができます。
看護師は清潔感があり、明るくて優しいという印象を与えたいものです。患者さんにとって、不快感を与える髪型は望ましくありません。髪質やボリュームによっては難しい場合もあるかもしれませんが、分けて結ぶ、三つ編みを取り入れるなど、できるだけ工夫をして、好印象を与えるヘアスタイルを心がけましょう。